桜で思い出すこと

昨日は、尾道まで花見に出掛けた。

　

平日だというのに、臨時駐車場もいっぱい
になるくらいすごい人で驚いた。

今年の桜をしっかり目に焼き付けておこうと
いう思いにかられ出掛け、場所取りまでして
花見に興じる光景に滑稽さもあるが、みんな
この今をかみしめているんだろうなあなどと
1人でいろいろな思いを馳せながら、毎日毎
日花見を楽しんでいる

桜で思い出すことがあるのだが、知り合いの
ドクターが、ガンに侵され長い闘病生活をされ
もう駄目だろうといわれながら、何とか新しい
年を迎えられた時、今年の桜だけは見て死に
たい！と言われた言葉が耳に焼き付いている。

見事にその年の桜を見て、最後まで自力で自
分のことをされ亡くなった。

このドクターは、在宅医療にとても力を入れて
おられ、空いている時間はすべて往診にでると
いう素晴しい方で、介護系のNPOを立ち上げる
時に、一緒に仕事をさせてもらい、たくさんの事
を教えてもらった。

自分がガンだと分かった時点 （かなり末期だっ
た）で、第一線から退く準備をし、全てを後継者
の方に譲り、入院もせず自宅でガンと闘われた
方で、私がもっとも尊敬する人だ。

自分の病気を通し自ら医療の矛盾もたくさん見
せて下さった。

毎年桜を見ると、このドクターの命が消えるまで
の日々を思い出す。

桜ってそういうそれぞれの思い出を詰め込んで
いるんだろうなあ。

花見に浮かれつつも、昨日と今日は面白い出会
いがたくさんある日だった～