いつもの人がいない

いつも同じ場所に同じ様子で座っていたおじさんが、昨日からその場所にいなくなった。

今年の3月くらいだったと思うが(ダウンジャケットをまだ着用されていたのでそんな時期だと思う)石の椅子での生活が始まった。

雨が降る日は傘をさし、夜になればそこに横になり、朝早くその場所を自転車で通過する時はまだ横になったままという、所謂家という箱物を捨てた暮らしだ。

日陰があるわけではない炎天下もその石の椅子に座って夜を待っている。

辛くないのかなぁ～寂しくないのかなぁ～といろいろ思いながら、毎日そのおじさんを見守って!?いた。

ところが、2、3日前から沢山の荷物が整理されていて、いつもはほとんど顔を見せないように背中を向けて座っていたのに、何かを語りかけるかのように通る人をじっと見ていた。

そして昨日、沢山あった荷物が撤去されそのおじさんの姿がなくなった。

学生など沢山の人が通る所なので、皆おじさんがいた場所の変化に気付き、あれ？という顔をして通りすぎる。

あんな人生でいいのかなぁと、思いながらも声をかけることは一度もなく半年が過ぎ、そのおじさんの姿が消えた。

その場所を通る時はいつもなんとも言えない切なさがあり、今日も元気かな？と注意して見ていたので、誰だか何も分からない人だが、いつも同じ場所にいるおじさんがいないのは、やれやれという気持ちとなんだか寂しさがあるのが不思議だ。

いつもの場所にいつもの人がいない!!の話でした～

ふと空を見上げると、今日の月も綺麗だった。


ちょっと遠いなぁ…汗

明日は、美味しいパンを求めて京都まで…あは